【目的を見失わない】公務員が、ベンチャー企業経営者から学んだこと
「今とはまったく違う生き方、働き方をしてみたい」と思ったことってありませんか?
長く同じ仕事をしていると、その業界の当たり前に慣れてしまいがちですよね。
今回は、わたしが自分とはまったく違う生き方・働き方を知るきっかけになった本を紹介します。
自分の可能性を試す生き方
今の仕事は楽しいですか?そして充実していますか?先輩社員や上司は、目指すべき姿ですか?
その場所であなたが働き続ける年数は、今が20代ならあと50年ほど、30代なら、あと40年ほどになります。
それほどの長い年月を、生き生きと働いている自分がイメージできていますか?
著者の清水宏さんは専門商社を経てインターネット関連のベンチャー企業に就職し、その後独立、株式会社スタートアップを立ち上げられています。
安定にすがらず変化に飛びこみ、成長してきた著者がベンチャー企業で働くことについてや、これからの時代に必要なスキルの身に付け方について書かれています。
安定志向で生きていたけど、世の中の変化を感じるように
わたしは著者とは正反対で、大学を卒業後5年間、公務員として働いています。
高校生の頃から、将来の夢は「みんなと同じように普通に就職して、普通に生きていくこと」でした。
そもそも、自分にそれ以外の選択肢があるとは考えもしなかったんです。
働きだしてから数年が経った頃、よく聞こえてくるようになったのが、
「ホワイトカラーの仕事は、いずれAIに取って代わられる。」
約6年前、自分が就職活動をしていた頃には聞いたことのなかった言葉でした。それからは、
「これまでは当たり前だった安定をいま求めても、もう安定ではないんだ…」
と深く考えさせられるようになりました。
公務員は、大多数の人が「一生ここで働く」という前提で就職します。
周囲との会話で転職の話が出たことは一度もないし、同期とはよく「定年退職まであと40年近くあるね~」という話をするくらい。
そんな日常だけど、最近少しずつ、でも確実に自分の周りでも世の中の変化を感じるようになってきたんです。
- 職員数の削減や民間企業への業務委託がどんどん進んでいること
- いま担当している業務のほとんどを処理してくれる、AIを使ったシステムの導入が進みつつあること
- クラウドファンディングを使った地域活性化事業の募集
特に衝撃だったのは、いま自分が何十時間も残業して、苦しんでやってる仕事がいずれは効率化されて、やらなくても良い仕事になるだろうということです。
本書でも、このことについて書かれています。
今後も続けていけるだろうと思っていた仕事が、ある日無くなってしまう可能性が高いわけです。それまで10人で行っていた仕事が2人でこなせるようになり8人は不要になったり、それまで8時間かかっていた業務が30分で終了したりするようになるのです。
そんな体験があって、思考停止して作業をくりかえしても意味が無いことを知ったし、変化しながら成長していくことの大切さについて考えるようになったんです。
大事なのは、全体を見ること
わたしが働いている職場では、ジョブローテーションがあります。
同じ部署で働くのは、短ければ3年、長ければ10年ほど。
ジョブローテーションの目的は
- 組織の業務を全体的に見れるようになるため
- 職場のマンネリ化を防いで、新しい風を入れること
ですが、まず本当に全体の業務を見るなんて正直、定年退職まで働いても無理なんですよね。
そして、わたしは一度ジョブローテーションを経験したんですが、今まで積み重ねてきたことがバッサリ切り捨てられて、全くのイチからスタートになることには、かなり戸惑いもありました。
AIが職場に普及して、細分化された業務が自動化されたとき、多くの会社員が必要とされなくなるか、より高度な業務へのシフトを要請されることになります。
このとき、多くの会社員、特に大企業で働いてきた会社員は、細分化された業務のスペシャリストとなってしまっているので、他のセクションや他の企業では使えない人材になってしまっている可能性があります。
本の中のこの部分、めちゃくちゃささりました…。
確かに、正直自分が配属された部署以外がどんな業務をしてるのかって、ほとんど知らないんですよね…。
だけど本当は、今の職場の業務だけを完璧にこなせたところで、会社全体としての自分の立ち位置や他の業務との関わりを分かっていないと、目標を目指すために自分は何をすべきなのかの判断ができないんですよね。
「目の前の仕事をとにかく効率的に終わらせれば良い」
自分が、そんな風に考えて仕事をするようになってしまっていたことに気づき、ハッとさせられました。
本当の目的を、見失わない
就職するときは、自分の思い描く安定を手に入れたくて、面接でキレイな言葉を並べていました。
「 いつでも会社の目標を達成するために、自分にできる最善をつくしたいです。そのための努力は、惜しみません。」
もちろん、若さゆえの理想というか、本心でもありました。
だけど、本当に心から
「この会社の理念に共感するし、自分の人生にとっても目指すべきところだ。」
と思っていたかというと、決してそうではなかったと感じてしまいます。
わたしは、このまま今の仕事を続けていくのか、違う生き方を見つけるのかは未だにつかめないです。
だけど、どんな道に進むとしても、自分にとっての本当の目的を見失わないように生きていきたいものです。
自分とはまったく違う生き方、働き方について知ると、見落としていた大切なことに気づかされるので、色々な人と会うこと、本を読むことはとてもおすすめです。
それでは、きょんでした。(。・ω・。)